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2021 SUMMER

女性のナラティブ-韓国映画の新しい波

グローバルトレンドと響き合う ポピュラーカルチャー・コンテンツ

女性のナラティブはここ数年、韓国のポピュラーカルチャーのメインコンテンツだといえるほど注目されている。映画、ドラマ、バライエティー番組、ウェブトゥーンなどでも、女性の視点や意見が目を引いている。

キム・ギヨン監督作品『火女』(1971)のポスター。2021年の第93回アカデミー賞で助演女優賞を受賞したユン・ヨジョン(尹汝貞)はこの映画でデビューし、新人俳優らしからぬ激情的で妖艶な演技によって注目を浴びた。

キム・ギヨン監督の『下女』(1960)をリメイクしたイム・サンス監督の『ハウスメイド』(2010)。この映画で目ざとい古参の家政婦を演じたユン・ヨジョンは、多数の国内映画祭で助演女優賞を獲得した。

『蜜の味 テイストオブマネー』(2012)。イム・サンス監督が、富める者の本性に深く迫った『ハウスメイド』に続いて制作した映画。この作品でユン・ヨジョンは、金と権力で若い男性の肉体を求める財閥一家の夫人役に挑戦している。

2020年に公開されたリー・アイザック・チョン監督の『ミナリ』に登場する祖母は、クッキーは焼けないが花札は得意で、テレビでプロレスを見ては毒舌を吐く。韓国では昔から、夫や子供のために自分の全てを犠牲にする従順な姿こそ、女性の真の美徳とされてきた。そうした観点から見ると、この劇中の祖母は、母や祖母と聞いて韓国人が思い浮かべる典型的なイメージとは異なる。

女優ユン・ヨジョン(尹汝貞)は、その祖母役を演じて、2021年の第93回アカデミー賞で助演女優賞を受賞した。彼女は出演作も典型的な女優ではない。可憐なヒロインや溌剌とした青春スターなどを演じた同時代の女優とは違い、悪女役が多かったからだ。ユン・ヨジョンの映画デビュー作は、韓国でサイコ・スリラージャンルを開拓したキム・ギヨン (1919~1998、金綺泳)監督の『火女』(1971)で、自分を暴行した大家の男に執着して殺人まで犯し、破局を迎える家政婦役を演じた。この作品によって、国内外の映画祭で主演女優賞を受賞している。

翌年には同監督の『虫女』(1972)でも主演を務めた。この作品は『火女』の続編に当たり、愛憎と嫉妬を描いたスリラー映画だ。MBCのテレビドラマ『チャン・ヒビン(張禧嬪)』(1971~1972)でも、とげとげしい主人公を演じている。ユン・ヨジョンの初期の役柄は、どれも人間の欲望をむき出しにした強烈なキャラクターだった。結婚後は長いブランクを経て、1980年代後半に活動を再開した。その後の出演作でも、常識や固定観念に挑戦する型破りな演技を見せてきた。

イ・ジェヨン監督の『バッカス・レディ』(2016)。ユン・ヨジョンは、生きるために高齢男性を相手に売春する役で注目を浴びた。

商業映画
2019年に韓国映画100周年を記念して韓国映像資料院が開催した企画展示「女性キャラクターに見る韓国映画100年展」は「悪い女、変な女、いかした女」というサブタイトルが付けられている。そのタイトルから分かるように、女性が自らの欲望や意志を表すことは、悪くて変なことだと考えられ、女性は映画の中で男性監督の視点によって歪められることが多かった。

しかし1990年代に入ると、女性の人権に対する認識が徐々に高まり、映画界に女性の監督やプロデューサーが登場した。そして、女性の視線で描かれた女性のナラティブやキャラクターが次第に増えてきた。近年ポピュラーカルチャー(大衆文化)コンテンツの主流になっている女性のナラティブは、商業映画でも同様の傾向が確認できる。

チョ・ナムジュ(趙南柱)のベストセラーを映画化したキム・ドヨン(金度英)監督の『82年生まれ、キム・ジヨン』(2019)、世界有数の映画祭で受賞して商業的にも成功したキム・ボラ(金宝拉)監督の『はちどり』(2019)などの作品に続き、キム・チョヒ(金初喜)監督の『チャンシルさんには福が多いね』(2020)、ユン・ダンビ(尹丹菲)監督の『夏時間(原題『姉弟の夏の夜』)』(2020)、ホン・ウィジョン(洪義正)監督の『音もなく』(2020)のような映画が作られ、観客や評論家から好評を博した。

このような商業映画を見ると、フェミニズムを前面に出した作品だけでなく、元慰安婦の物語、企業の組織的な不正と戦う女性社員、犯罪に立ち向かう女性ヒーローなど、主題・題材において女性のナラティブが豊かになったことが分かる。またコメディー、犯罪、クィア・ロマンスなど、そのジャンルも多彩になっている。

『誰も知らない』は、少年の転落事故を執拗に追う女性刑事を通して、この時代の本当の大人とは誰なのかと問いかけるテレビドラマ

テレビドラマとウェブトゥーン
注目すべき点は、そのような傾向が、映画だけでなくポピュラーカルチャー全般ではっきりと見て取れることだ。新派やファミリードラマ、メロドラマを経て、最近ではジャンル物へと移行してきたテレビドラマのトレンドの変化は、それ自体が女性キャラクターの変化を物語っている。女性は、新派やファミリードラマでは主に家父長的なイデオロギーの中でそれを受動的に受け入れる人物として描かれ、メロドラマでは主に金持ちの男性と出会って玉の輿に乗る現代版シンデレラストーリーとして描かれてきた。

しかし、ジャンル物のドラマが主なトレンドになると、家族や結婚に限られていた女性キャラクターが、多彩に描かれ始めた。例えば『ハイエナ』(2020、SBSテレビ)では成功のためなら何でもする女性弁護士、『誰も知らない』(2020、SBSテレビ)では権威主義的な同僚の男性刑事とは全く違う強さで捜査に臨む女性刑事、『保健教師アン・ウニョン』(2020、Netflixオリジナルシリーズ)ではゼリー状のモンスターと戦う自発的な女性戦士などが挙げられる。

一方、従来のファミリードラマで描かれた性差別を意図的に際立たせて、大きな共感を呼んだドラマもある。例えば『バースケアセンター』(2020、tvN)は、妊娠や出産が女性の社会生活にどのような摩擦を生むのかを扱っている。また『ミョヌラギ』(2020、カカオTV)は、結婚後に夫の家族から受ける差別を通じて、韓国の家父長制がもたらす不幸を繊細に描いている。『ミョヌラギ』の原作は、ス・シンジの人気ウェブトゥーン(ウェブコミック)だ。

このようにウェブトゥーンでも、女性のナラティブが徐々に関心を集めている。最も代表的な女性ナラティブ作品として『チョンニョニ』(2019~2020、ネイバーウェブトゥーン)が挙げられる。1950年代を背景に、当時人気だった女性国劇団に焦点を当てて、性による差別と役割という固定観念から脱した作品だ。

韓国のポピュラーカルチャー・コンテンツは、社会の変化とともに人々の価値観や情緒を受け入れてきた。女性のナラティブの増加も、そうした流れから 生まれたものだ。注目すべき点は、このような流れが世界のトレンドと無縁ではないことだ。

進化するナラティブ
韓国は1970~80年代、家父長制に基づいた「家族的で国家的な」システムによって、短期間に高度経済成長を成し遂げた。しかし、その過程で数多くの価値が犠牲になり、その反動で民主化運動が起こった。1980年代の政治民主化、1990年代の経済民主化へと広がった人々の願いは、今や「人生の民主化」へと発展している。そうした中で高まっているのが、ジェンダー平等社会を求める声だ。

韓国のポピュラーカルチャー・コンテンツは、社会の変化とともに人々の価値観や情緒を受け入れてきた。女性のナラティブの増加も、そうした流れから生まれたものだ。注目すべき点は、このような流れが世界のトレンドと無縁ではないことだ。セリーヌ・シアマ監督の『燃ゆる女の肖像』が、2019年の第72回カンヌ国際映画祭でクィア・パルム賞と脚本賞を受賞し、アメリカ、イギリス、フランスの映画祭でも多くの賞を獲得したように、海外でも女性のナラティブがかつてないほど関心を集めている。

テレビドラマ『ハイエナ』では、法曹界の豊かな家庭で育ったエリート男性弁護士と、金儲けのためなら手段と方法を選ばない、貧困に苦しんだ女性弁護士との激しい対立が繰り広げられる。

テレビドラマ『バースケアセンター』は、出産によって人生の岐路に立たされた女性の物語を現実的に描き、女性視聴者から大きな共感を得た。

チョン・ドキョン鄭徳賢、大衆文化評論家

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