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K-uisine

2021 SPRING

LIFE

料理物語
春の食卓の王様 タラの芽

ほのかな苦みともっちりとした食感が魅力的な「タラの芽」は、 短い春の旬に芽を出し、すぐに姿を消してしまう春の山菜だ。最近では韓国料理と西洋料理の境界がなくなり様々な方法で調理され、 季節の香りを伝えてくれる。

野菜をよく食べる韓国人にとって、春は特別な季節だ。OECD国家の中で一人当たりの1日の野菜摂取量が常に上位にランキングされる韓国、その理由は二つある。一つは野菜を発酵させたキムチ、もう一つは新鮮なナムルだ。多くのナムルが春の山菜だ。植物は成長し大きくなるほど組織はどんどん硬くなり、場合によっは毒素が生じたりする。

タラの芽をナムルとして食べられる時間も決して長くはない。タラの芽は桜が咲く時期に合わせて収穫する。畑で栽培する場合、南部地方では4月初旬、中部・北部地方では4月の中下旬に収穫する。すべての芽が一斉に芽吹くわけではないので3~4回にわけて収穫される。しかし最近では、温室栽培で早春や夏、時には冬でもタラの芽が出荷されることがある。

一年にわずかひと月の、4月に収穫して食べるタラの芽は、深い印象を残して、短い春のように瞬く間に去っていく貴重な春の山菜だ。

魅力的な食感
タラの芽はそのほろ苦い味から、木のようでもあり草のようでもあり、その香りも独特だ。しかし何と言ってもタラの芽の魅力は、その食感にある。沸騰させたお湯でさっと湯がいたタラの芽を口に入れると、柔らかくも歯ごたえがある。

タラの芽には、他の春の山菜から感じるような歯ごたえ感はない。表面には小さなトゲがあり、最初は少し粗い感じがするが、噛むほどにほどよい弾力性があり、極細の糸の束を噛み切るような感じがする。その独特な食感のせいでタラの芽を初めて食べる人は、よく咀嚼することになる。そのためかタラの芽の食べ方は、チョコチュジャン(酢コチュジャン)を付けて食べる魚の刺身の食べ方によく似ている。また、イカを湯がいて一緒に食べ合わせたりたりもする。イカとタラの芽の全く異なる食感が、独特な調和を成すのだ。イカの代わりに豚肉を茹でて薄切りにしたポッサムと一緒に食べてもよい。

1924年に出版された韓国最初のカラー印刷の料理本『朝鮮無雙新式料理製法』に紹介された調理法も単純なものだ。

「生のタラの芽を柔らかくなり過ぎないようにさっと湯がいて、漢方薬の甘草をあつかうように、斜め切りにして塩とゴマ塩をふり、油をたっぷりかけて和えれば、春ナムルの中でも極上となり、まず嫌いな人はいないだろう」。

タラの芽をゆで過ぎると繊維組織が破壊されてしまい、べたっとした物足りない食感になってしまう。茹でる時間を最小限にすることで、風味と食感が残る。独活(ウド)や朝鮮ハリブキなどもすべて湯がいてチョコチュジャンをつけて食べる。1959年4月30日の東亜日報にはこのように、ゴマ塩と油でタラの芽を和えて食べる調理方法に加えて、みじん切りにし味付けした牛肉と一緒に炒めて食べる方法も紹介されている。

チョコチュジャンをつけて食べる方法が最も一般的だが、その場合、チョコチュジャンの味がタラの芽の香りの邪魔をするという短所がある。その一方、醤油漬けにして食べると自然そのままのタラの芽の香りが残り、より風味を楽しむことができる。タラの芽をきれいに洗って水気を切り、貯蔵容器に重ねて詰めた後、醤油1、酢1、砂糖1、水1.5の割合で混ぜて沸騰させた漬けだれをかける。室温か冷蔵庫で2~3日熟成させて食べると、苦味は減り、木と薬草を混ぜ合わせたような香りがさらに濃くなる。食べた後、何だか健康になったような気がする味だ。

芽の部分を切り取り、さっと湯がくとタラの芽の刺身を味わうことができる。太めのタラの芽は縦に半分に切るか、茎の部分に十字型に包丁を入れて中まで火が通るようにして茹でる。

酢、砂糖、塩を混ぜさっと煮立てたもので味つけた酢飯に、茹でたタラの芽をのせ海苔で巻いて食べると春の香りが爽やかな「タラの芽寿司」ができる。

各種ナムル(山菜)と茹でたタラの芽をご飯にのせると、独特な強い風味が味わえるピビンパブとなる。

さまざまな活用
忠清北道堤川でタラの芽農家を営むチャン・ヨンホさんは、タラの芽を利用した醤油漬けとキムチで特許をとった。醤油漬けに使われる醤油、水、砂糖、酢の混合割合と熟成方法が一般家庭で用いる作り方とは違う。3回じっくり熟成させたタラの芽の醤油漬けは真空パックで包装され、冷蔵庫で3年以上保管できるようになる。キムチは一般のキムチと同じ方法で漬けるが、タラの芽をさっと湯通しして水気を切った後で使うという点に違いがある。また、タラの芽を塩漬けにして貯蔵し、必要な時に取り出して塩気をとって食べたりもする。

タラの芽はアスパラガスと似たところがある。両方とも春に芽が出る。さっと湯がいたタラの芽の食感は、茹でたアスパラガスの食感と全く同じというわけではないが、似ている。パスタを茹でて残った茹で汁でタラの芽を湯がいてアンチョビオイルパスタに入れると、東洋と西洋が一つになったような味の料理となる。

細長く切った牛肉をタラの芽と一緒に竹串に刺して焼いて食べていた1970年代の料理法が、最近ハムやカニカマと一緒にアスパラガスを刺して串焼きにするようになったのも、たぶんタラの芽とアスパラガスが似ている点に目を付けた誰かのアイデアではないだろうか。タラの芽を天ぷらにして食べている日本では、アスパラガスも天ぷらにして食べている。

2018年3月17日の中央日報にタラの芽のグラタンのレシピが載っている。茹でたタラの芽にゆで卵をみじん切りして混ぜた後、ホワイトソースをかけてオーブンで焼いた料理だ。春先のタラの芽は、ソウルのパインダイニングレストランのメニューにもたびたび登場する。地元の食材を使った韓国料理のレシピと他国のレシピのフュージョン料理は、春の香りを満喫したいグルメにとって大きな楽しみとなっている。

さっと湯がいたタラの芽の食感と茹でたアスパラガスの食感は、全く同じではないが似ている。パスタの麺を茹でた残り汁で、タラの芽をさっと湯通ししてから、アンチョビオイルパスタに入れると、東洋と西洋が出会ったような味の料理になる。

食材のアイデンティティー
もしタラの芽が話すことができたら何と言うだろうか。自分を韓国料理ではなく、なぜイタリア式にあるいはフランス式に料理するのか、などとはたずねたりはしないだろう。むしろ「あなたの食卓に上らなければ、自分がどんな姿になったか知っているか」とは尋ねるかもしれない。

私たちは時に、食べ物が一つの生命体であるという事実を忘れてしまう。食材としてのタラの芽は見たことがあるが、その芽をそのままにしておけばどんな木に育つのかを考える人は少ない。ステーキに添えられるアスパラガスは何度も食べているものの、アスパラガスの芽が育つとどんな姿になるのかを見た人がいないのも同様だ。

幸い、タラの木からタラの芽をとったり、アスパラガスを採取したとしてもその植物は死なない。収穫した後に枝を切り取り適当な数の枝だけ残せば、夏にはまた大きく育ってくれる。そのまま放置するとタラの木は高さが3~4mにはなろうという大きさになる。しかしそうなると、農家の人々の立場からは木を管理し、タラの芽を収穫するのが難しくなる。枝を切り、芽を間引きし、茎の数を調節すると木の大きさが調節されタラの芽の収穫量を増やすことができる。温室で栽培する場合には、温度が高くなりすぎると芽が大きくなりすぎて繊維質が硬くなり、味と香りも落ちるので農夫は昼も夜も温度と湿度を調節しなければならない。

スーパーマーケットでは、タラの木ではなく芽しか見かけないので、ほとんどの消費者はそれ以上知ることは難しい。今度食卓に上ったタラの芽を見たら、一度自分に問いかけてみたい。タラの芽についてどれだけのことを知っているのかを

チョン・ジェフン 鄭載勳、薬剤師、フードライター

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